ザルツブルグ・冬(ミラベル庭園)
どうして冬にザルツブルグへ?
誰でも,「ザルツブルグに行くなら音楽祭のある初夏が一番いい季節なのに」と思うでしょうね。でも仕方がなかったんです。年末にやっととれた長い休暇だったのですから、行けるだけ有難かったいうことです。
さて、ザルツブルグの有名なお城、ホーエンザルツブルグ城は小高い丘の上にあり、ザルツブルグの町を見守るように、堂々とそびえていました。観光写真でみてはいたものの、やはり実物を見ると感慨深いものがありました。
そして、アルプスの雪解け水を巻き込んで水量が増えたのか、ザルツアッハ川がごうごうと音を立ててザルツブルグの町を流れていました。多分その日は雨まじりの曇り空だったので、雨でアルプスの雪が溶けていたのかもわかりません。
冬でも花が咲き乱れているミラベル庭園
(後ろに見えるのがホーエンザルツブルグ城)
ザルツブルグの観光名所の中ではミラベル庭園が最もよく知られているのではないでしょうか。映画サウンドオブミュージックに出てきたあの公園です。
ジュリーアンドリュースが演じる家庭教師のマリアが父親の厳しいしつけでストレスのたまったトラップ家の子供たちを、野外に連れ出すシーンがありましたね。
色とりどりの花が咲いているあの公園で、子供たちはのびのびと自由を満喫し、バラのトンネルをくぐったり、帰り道には並木道の木にぶら下がってはしゃいでいたシーンが大変印象的でした。
私たちが訪れたときは真冬でしたが、撮ってきた写真を見たら、冬でも色とりどりの花が咲いていたことに気づきました。冬にも強いチロル地方に咲く花なども混じっていたのかもしれません。
夏のザルツブルグであれば、映画のようなチロルの山々の風景をもっと楽しめたのかもしれませんが、あのときは厚い冬の雲に覆われたどんよりとした風景しか見えなかったのが少し残念でした。
(夏のチロルの高原)
モーツアルトゲブルトハウス(Morzarts Geburtshaus)
1991年はモーツアルト没後200年という年で、私たちはその前年(1990年)の年末に行ったということになります。
あのとき、ウイーンのオペラ座を見物したときに、その地下にあるアルカディアという土産物店でモーツアルトのオペラの記念CDセットが売られていたので、衝動的に買ってしまいましたが、あとでそのCD集のタイトルを見て、初めてそのことを知ったというわけです。
モーツアルトの生まれた家「モーツアルトゲブルトハウス」(Morzarts Geburtshaus)もまたザルツブルグの観光名所の一つです。
どうして英語とドイツ語が混在しているような「ゲブルトハウス」と言うのか少し疑問に思いました。そもそもドイツ語で「家」は「ハウゼ」じゃなかったのかなと・・・。ドイツにアルフレッドハウゼというコンチネンタルタンゴの楽団がありますよね。
あとで調べた結果、ドイツ語の「家」はHaus(ハウス)とHause(ハウゼ)の2種類の言い方があり、どちらでもよさそうです。ただ、ハウスは「家」という単一の単語として使われ、ハウゼは"zu Hause(家へ)"というように熟語的に使われるという考え方もあるようです。どうでもよいことすが。
ドップラーの生家もあるよ
その他のザルツブルグの有名人の家と言えば、物理学の時間に出てきたドップラー効果で有名な物理学者ドップラーの生家も、ガイドさんが必ず紹介するところです。
苦手意識が強くてあまり親しめなかった物理学ですが、教科書で見たドップラーの名前が出てくるといささか感慨深いものがありました。
ちなみに妊婦さんのおなかなどを見る超音波検査器(エコー)はドップラー効果の原理を応用して作られたものです。